さて、日経平均株価もリーマンショック以来の18,500円越えをして、いよいよ一部証券アナリスト達が唱える、日経平均20,000円台という説も、まんざら夢物語ではなく思えてきます。
最近、書店を覗くと、ビジネス書のコーナーに「ピケティ」の文字がやたらと目に付きます。「ピケティ」とは、フランスの経済学者で、最近では「21世紀の資本」がベストセラーとなって話題を呼んでいます。この定価6,000円もする本がなぜバカ売れしているのでしょう?
本の内容を簡単に説明しますと、資本収益は、経済成長率を上回る。真面目に働いているだけでは、経済成長に見合う賃金の上昇しか享受できず、資本、すなわちすでに地奇跡された富の増大に追いつけない。そのような格差を是正するために、富裕な層に対する累進課税を国際的に進めるべきだと言うようなことが書かれています。
つまり、もう我々サラリーマンが必死に頑張って管理職になり、果ては社長になったとしても、資産家が作り出す不労所得には一生かかっても追いつかないと言うことです。では、資産家や銀行家ではない我々が、これから何をするべきか?ここら辺をちょこっと考案してみたいと思います。
不労所得とは、その名の通り、自ら働かずして得る収入のことです。一般のサラリーマンの方にはピンと来ないかも知れませんが、例えば、株に投資したリターンや、不動産投資で得た家賃収入などが、これに当たります。株の話は専門外なのでここでは触れませんが、不動産の投資家は札幌市内だけでも何万人といます。
一般に投資物件の目安は新築で、年利7%~10%、中古で、11%~以上と言われています。仮に土地、建物を合わせて5000万円で、アパートを新築したとします。その利回りが8%の場合、年間の家賃収入は400万円になります。資金の5000万円を25年返済、金利2.5%で銀行から借りた場合、年間の支払いは約270万円ですから、差額の130万円が、不労所得と言うわけです。
もちろん、投資ですから「リスク」もあります。ただ、現実には年間数千万円の家賃収入を得ている専業主婦の方もいらっしやいます。どうでしょう?まさに「ピケティ」が唱える豊かな人とそうでない人の格差です。
次回は不動産投資の「リスク」について考えてみたいと思います。
不動産企画部 山口